移転する場合の手続き

男女が結婚し、婚姻届を出すことによって新戸籍が作成されます。また、一般には、結婚することにより、従来の住居を移って、新居を構える例が多いので、ここで鍵、戸籍と住民基本台帳について、みていきます。
 戸籍とは、人が生まれてから死ぬまでの間に起こる身分上の主な出来事を、時間的順序にしたがって公に証明することを目的として作成される公の文書です。
 この戸籍も、戦前は、旧民法上の家を単位として編製され、その「家」に属する者の身分関係を明らかにする、いわば家の登録という性格を持っていました。
 戦後の新憲法の施行後、戸籍法が施行され、戸籍編成の単位が「家」から「夫婦親子」に変えられました。
 戸籍法では、原則として、夫婦単位で一つの戸籍を作り、夫婦の間に子どもが生まれれば、その子どもを夫婦の戸籍に入れるという形をとっており、それ以外は、配偶者がなく同じ氏をもつ子があるときは親と子、父母の戸籍に入らない者についてはその者について戸籍を編成することになっています。
 婚姻届が市区町村長に受理されると、新しく戸籍が編成され、その地を本籍にしたいのならば、その旨を記載しておくとそこが本籍となります。本籍は、転籍や本籍からはずされる身分上の出来事(離婚など)がないかぎり、転居などによって変更されることはありません。
 この戸籍は、手数料を納めて、謄本や抄本または戸籍に記載した事項に関する証明を求めることができます。戸籍の謄本というのは戸籍の全部そのままを謄写したもので、抄本は請求者が必要とする一部分だけを抜き出して写したものをいいます。
 このように、誰でも戸籍に記載されるわけですが、本籍地に必ずしも住んでいるわけではありませんし、住むことを要求されているわけでもありません。
 このため、人が現在住んでいることを公に証明するのが住民基本台帳の制度です。
 住民の居住関係の公証のほかに、選挙人名簿への登録、国民健康保険、国民年金、児童手当て、公立の小中学校への入学、米の配給など、住所地の住民の権利義務に関係のある市区町村の仕事は、住民基本台帳に基づいて行なわれます。
 住民基本台帳は、世帯ごとに作られており世帯主の変更があったり、世帯のメンバーに変更があったときは、届出をすることになっています。この一世帯分の台帳の写しは住民票謄本と呼ばれています。
 また、世帯主の死亡、出生以外で、世帯の構成員に変更があったときは、別掲の世帯変更届が必要です。

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これまでの住所から、新しい住所へ移転した場合には、市区町村役場へ届け出なければなりません。その場合でも、移転先がこれまでと同一の市区町村内のときは、これを「転居」といい、他の市区町村へ移転する場合の「転出」と区別しています。
 まず、転居ですが、この場合には転居した日から一四日以内に転居先の市区町村役場またはその出張所へ転居届を出さなければなりません。
 この場合、国民健康保険、国民年金に加入している人は、保険証、国民年金手帳が必要です。
 他の市区町村へ移転する場合には、その移転の日までに、これまでの住所の市区町村役場または出張所へ「転出届」を出さなければなりません。
 この場合にも、国民健康保険証、国民年金手帳が届出に際し必要なのは、前述したところと同じです。
 その後に、新しく移転した先の住所の市区町村役場または出張所へ、移転した日から一四日以内に「転入居」を出します。転入居を出すときには、転出証明書が添付書類として必要ですので、必ず転出居をしてください。
 また、国民健康保険証、国民年金手帳については、前述したところと同様ですが、その他就学前の子どもがいる場合には、母子健康 手帳も必要です。
 以上述べた届出をする場合に、虚偽の届出をしたり、あるいは正当の事由がないのに届出をしなかったりしますと、過料に処せられることになっています。
 移転に際して、前述した届出以外にも、いろいろ必要な手続きが起こってきます。以下それらについてみていきます。
 (1) 印鑑登録
 移転先が、これまでと同じ市区町村の場合には、転居届を出すことにより、印鑑登録は自動的に住所変更をされますので、特別の手続きは不要です。
 しかし、移転先が同一の市区町村でない場合には、転出居を出すことによって従来の印鑑登録は無効になりますので、新しい住所地の市区町村役場に改めて印鑑登録をしなけれ ばなりません。
 (2) 転校の手続き
 子どもが小中学生で公立の学校へいく場合には、これまで在学していた学校から、在学証明書、教科書給与証明書を発行してもらい、新しい移転先の住所地へ転入居をするときに、これらの書類を添えて提出しますと、新住所地の市区町村役場より、転入学通知書が渡されます。
 この通知書を持って指定された学校へ行けば、転入学ができます。
 公立の高校の場合には、補欠入学ができるかどうかが問題です。また、学区の問題もあります。
 補欠入学の場合には、受験期がきめられていますので、事前に調べておくことが大切です。もし希望する高校が補欠募集をしていたら、これまでいた高校の在学証明書、成績証明書、単位修得証明書、住民票、親の意見書(転校の理由書)などに補欠入学願書を添えて提出し、補欠入学の試験を受けることになります。
 なお、私立の場合には、学期末に臨時の編入試験を行ないますので、希望される学校に直接当たってみてください。
 (3) 郵便物
 これまでの住所の受持記述句へ転居届を出しておくと、その後一年間は郵便物が転送されます。
 用紙は局の窓口にありますが、ハガキに、旧住所、新住所、転居日を明記して、局宛てに出しても受け付けてくれます。
 (4) 電話
 電話は今や生活に欠かせないものの一つになっています。電話の移転の場合も、同一の加入区域内での移転と他の区域への移転とかあります。
 いずれの場合も、事前にこれまで電話料金を納めていた電話局へ連絡しておくと、電話局のほうから新住所の電話局へ移転の手配を してくれます。
 (5) 運転免許証
 新しい住所地を管轄する警察署の交通係へ住所変更の届をしなければなりません。この場合、免許証のほかに住民票が必要ですが、移転先が従前と異なる都道府県の場合には、写真が必要です。
 (6) 税金
 商売や独立して何か仕事をしている場名には、確定申告をして納税します。このように確定申告が義務づけられている人は、なるべく早目に、移転前の旧住所地の税務署と移転後の新住所地の税務署に対して「納税地変更届」を出さなければなりません。
 なお、この届書には押印が必要ですので印鑑が必要です。

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