父の内妻を扶養する義務は子供にあるか

Aさんは七〇歳、八年ほど前に奥さんに先立たれ、後添いに内縁の妻、B子さん(当年六〇歳)を迎えています。最近は、寄る年波に勝てず、身体を動かすのもつらいりで、この際、息子のCさんのところに引取ってもらおうとすると、Cさんは、「内妻のB子さんと別れたらAさんを引取る。さもなくば、今まで送っていた生活費も送らない」といってきました。
 AさんにとってB子さんは、正式の妻ではないけれども、先妻の死亡後なにかと身の廻りの世話をしてくれていたので、今さら別れる気は全然ありません。

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息子のCさんの申入に対しても、今まで一緒だった内妻のB子さんとは別れないというAさんの考えは正しい。しかし、内妻のままでB子さんまでも息子に引取らせたり経済的支給を強制することは、法律的にできません。この際、B子さんとの婚姻届を出すことです。
 婚姻届を出すには、別に息子さんの同席を得る必要もないので、成年の証人二人さえあればよい。
 このように婚姻届を出せば、後妻のB子さんも先妻の子であるCさんに扶養してもらえることになります。しかし、いずれにしても引取りを強制しても、家庭の平和は保てないのであるから、結局は生活費の支給を強制させるほかに方法はないでしょう。
 したがって、Cさんが、話合いのうえで応じてくれなければ、家庭裁判所に扶養の申立てをして裁判できめてもらうほうがよいでしょう。もっとも、扶養義務者は、自分の生活に余裕があることが条件であるから、実例においても、息子のCさんが感情的にいっているのではなく、本当に父親だけしか養う余裕がたいというのであれきば、B子さんの分まで強制させることは認められず、後は、民生委員にでも相談して民生保護でもうけるようにするほか方法がないことになります。

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