離婚した養母の籍に入りたいが

叔母の嫁ぎ先で子供がなく、A子が中学時代に、その両親と叔母とが相談の上、A子を叔母の婚家先の養子にして、届出を済ませ、彼女はその養子先から高校、大学に通わせてもらいました。最近、叔父に女ができ、そのため叔母が離婚を求めて去りました。叔母がいなければA子も養家を継ぐ理由がないので、養父と離縁しようと思っていますが、その際、A子は叔母の戸籍に入るのでしょうか。

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叔母さんではありますが、いったん養子縁組をすれば、叔母さんは変じて養母とかったわけです。
 そしてその養母が離婚したのは、養父が女を作ったためであるとすると、いちおう養母は生家の戸籍に復籍するわけです。しかし、その場合でも、A子との養子縁組を解消しないかがり、養母養子の法律関係は、戸籍の上では依然として残っているわけです。
 したがって、こんどはA子が、叔母と血のつながりがあったから養子に行ったので、叔母がいなくなったうえは、養父と円滑に暮らして行くことが無意味になり、または養父がその愛人を家庭に入れ たといったことで養父と養子縁組を解消して、その家を離れるとなると、すでに去った養母の籍に入るのが妥当なようにも思われます。
 しかし、そうなると、当時の叔母の家、すなわち叔母の婚家先の家を継ぐために養子になった趣旨と、だいぶかけ離れるので、この場合は民法八一〇条によって養母の戸籍に入らずに、民法八ー六条、戸籍法一九条によって縁組前の実家の姓に復して、その戸籍に入ることに取扱いが一定されました。
 民法八一〇条というのは「養子は養親の氏を称する」という規定で、八一六条というのは「養子は、離縁によって縁組前の氏に復する」という規定です。
 しかし、実際の世の中では、叔母さんがもとから資産があったり、あるいは手切金をたくさん貰ったので、やはり跡継ぎが欲しいので、せっかくの養子を依然として養子にしておきたい場合があり、養子もそれを望む場合もあると思います。この場合、養母の氏を称し、その戸籍に入るためには、民法七九一条によって、氏変更の許可を家庭裁判所に求めることが必要です。
 その後なんらかの事情で、養子と養母とが離縁するときには、やはり縁組前の氏に復し、縁組前の戸籍に復籍します。

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