妻の連れ子を夫の子として届け出たときは

A男さんとB子さんとは、法律上も事実上も夫婦であり、C君は戸籍上A男、C子さんの嫡出子として記載されていますが、実は小乙女さんがA男さんと結婚する前から深い関係にあった、D氏と通じて生まれた子です。
 A男さんはいったん自分と妻B子さんとの実子として届け出ることを承知したのですが、その後考え直して、真実の親子関係に即して戸籍を訂正したいと主張しています。どのようにしてA男さんの目的をかなえることができるでしょうか。

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つぎに掲げる民法の規定がその方法を明快に教えてくれます。すなわち、
 民法七七二条一項
 「妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する」(一項)
 民法七七四条
 「七七二条の場合において、夫は、子が嫡出であることを否認することができる」
 民法七七五条
 「前条の否認権は、子又は親権を行う母に対する訴によってごれを行う」
 民法七七七条
 「否認の訴は、夫が子の出生を知った時から一年以内にこれを提起しなければならない」
 そうして調停前置主義といって、「調停を行うことができる事件について訴を提起しようとする者は、まず家庭裁判所に調停の申立てをしなければならない」と定ぬられているから、結局この場合、A男さんはC君(ただし同人がひとりで調停に応じる意思能力がある場合)もしくはB子さん (C君に意思能力がない場合)を相手方として、家庭裁判所に対し「嫡出否認の調停」を申立て、結論をえられたならば(実際上は多く家庭裁判所の裁判官が調停委員の意見を参考にしつつ職権をもって調べた上「合意に相当する審判」を行なう)、その書面にもとづいて戸籍訂正を申請します。
 すなわち戸籍上の父A男を抹消し実父C氏の認知届によりC氏が父として記載されることになるのです。

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