離婚後すぐに再婚して生まれた子供は

A子さんは夫B雄さんが長らく転地療養をしていた間、時々夫の身の回りの世話をするため訪ねたことがありますが、一方、留守宅では夫のいないのを幸いに近所のC次さんとねんどろな交際をはじめ深い仲になりました。療養の甲斐なくB雄さんはとうとう死去しましたが、A子さんは四九日の供養をすませるとC次さんと再婚し届出をすませました。
 ところがC次さんと再婚して七か月目にA子さんは子供を生みました。このような場合、その子供がB雄とC次のいずれの子かを法律上決めるのにはどうしたらよいでしょうか。

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「婚姻成立の日から二百日後又は婚姻の解消若しくは取消の日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する」という規定によると、A子さんはC次さんと再婚してから一二〇日目に出産したのであるからC次さんの子と考えられるようですが、一方、B雄さんと死別後三〇〇日以内に出産したのであるから、B雄さんの子とも考えられ結局、法律上はどちらの子供かわからないのです。
 法律はこういうことのないよう「女は、前婚の解消又は取消の日から六箇月を経過した後でなければ、再婚することができない」と規定し、また実際問題として再婚の届出をするとき、妻の戸籍謄本をつけるから六か月以内の再婚であるかどうかはすぐわかり、こういう届出は民法違反として受理されず、したがって実例はあまりないはずです。またC次さんが自発的に自分の子であると認めて嫡出子の届出をした場合でも、受理してはならないことになっているので、A子は父が未定である事由を記載して出生届をしなければなりません。そのうえで人事訴訟手続法にいわゆる「父ヲ定ムルコトヲ目的トスル訴」を起こすことになります。すなわちつぎのように規定されています。
 「父ヲ定ムルコトヲ目的トスル訴ハ早、母、母ノ配偶者又ハ共助配偶者ヨリ之ヲ提起スルコトヲ得(一項)母ノ配偶者及ヒ其前配偶者ハ互二其相子方ト為ル(二項)子又ハ母カ提起スル第一項ノ訴二於テハ母ノ配偶者及ヒ共前配偶者ヲ以テ相子方トシ共一人力死亡シタル後ハ其生存者ヲ以テ相手方トス(三項)」
 ここでは、B雄さんは死去したので、C次さんが原告になることはなく、子供またはA子さんがC次さんを被告として訴える方法があるのみです。しかし調停前置主義により本訴を起こす前にいちおう家庭裁判所に調停を申し立てることが必要である。

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