上座と下座

 日ごろはあまり気にすることもなく過ごしている事柄なのですが、結納とか結婚式、そして披露宴などとなると、上座下座をふまえた席次ということが、急に気にされます。そこでいろいろな本をみると、これがまたまちまち。どれが正しいのやらということもすくなくないようです。
 しかし、古くからの日本の考え方は、南を表、北を裏とする方位が基になっており、最上位は当然、中央です。そしてその左右の上座は左側です。しかしこれは中央から見ての左側で、向かって見た場合は右ということになります。したがって部屋の上座下座は、床の間前の中央が一であり、二はその左(向かって右)、三が右(向かって左)になります。

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 ところが最近は、向かって左が上座、右が次位の座というように示した本も多く、雛人形の内裏雛もこのように並べられたりしています。が、この位置は欧米での上下の考え方なのです。
 生活様式の変化とともに、上座下座も洋式化してきたのかも知れませんが、日本と欧米では全く逆であるだけに、現状は欧米式が入ってきて混乱しているといえそうです。それだけに迷うことも多いのでしょうが、いまの生活ではどちらかと決めてしまうのには無理があります。ですから、時と場合、場所に応じて、どちらを採用するかを決めればよいと思います。
 海外で生活したことがある人なら経験された方も多いと思いますが、欧米では自動車に乗るとき、助手席をすすめられる場合がすくなくありません。これを勘違いして、自動車の上座は助手席と思うのは早計のようです。これは主人自らが運転するときに乗せてもらう場合で、主人を運転手扱いにしないという、乗せてもらう側からの配慮で、主人の横の助手席に乗るものなのだそうです。
 そういわれてみれば、どんな場合にも相手への配慮を忘れないという礼儀の心は、洋の東西を問わず共通していることがよくわかります。
 ところで運転手がいる場合は、振動が少なく乗り心地のよい場所が上座になるのはいうまでもありません。一般的には、運転席の後ろ座席が上席、その隣が次席ということになっています。
 タクシーに三人が乗るときなど、早く乗せてあげるのが親切、あるいはそれがマナーとばかりに、自分が最後に乗って次席(左の窓側)に座り、目上の方を中央(末席)に座らせてしまうようなことになりがちですが、「お先に失礼します」とことわって一足先に乗り、中央席には自分が座るようにすべきでしょう。事実、中央席は非常に乗り心地が悪いですから、長い時間乗るようなときは、とくに注意しましょう。

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