仏壇の購入

 仏教では、仏さまの住む世界を「須弥山」といいます。須弥山は、仏さまの求める理想の世界のことです。この須弥山を小型化したのが、寺院の本殿にある仏壇です。それをさらに小型にしたのが、家庭の仏壇です。
 仏壇には、どんな小さなものにでも、必ず、壇が設けられています。これが、須弥壇と呼ばれる壇で、世界で最も高いところ、つまり仏さまの聖域を象徴しています。仏壇は、この須弥壇を中心に構成されています。
 日本で各家庭に仏壇が普及したのは、いまから一三〇〇年ほど前の天武天皇のころで、「諸国家毎に仏者を作り、仏像および経をおき、礼拝供養せよ」という詔が発せられたのが起源のようです。

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 仏壇は仏さまの世界なのですから、仏壇の中心に安置しなければならないのは、信仰の対象となる、その宗派の「ご本尊」です。位牌を中心に安置するのではありません。位牌は、本尊の脇におきます。ご先祖の霊は、あくまでもご本尊の脇で、子孫繁栄を願ってくださっているのです。
 仏壇はいつ購入すればよいか
 結論からいえば、仏壇は、いつ購入してもかまいません。実際には、引っ越しや新築を機会に購入したり、不幸があってはじめて必要に迫られて購入するケースが多いのですが、仏壇は、いわば「家の中のお寺」なのですから、不幸があったから購入するという性質のものでもないのです。つまり、思い立ったときが買いどきです。特別な信仰心は持っていなくても、仏壇を祀って、家族そろって、ご先祖を尊ぶ習慣はつけたいものです。
 不幸があってはじめて購入する場合には、忌明け(四十九日)の前に購入するのが普通ですが、この時期は、葬式代などなにかと経済的負担がかかります。そこで、四十九日、百ヵ日、一周忌、三回忌などの法要を機会に購入し、同時に開眼供養を行うようにするのも一つの方法です。
 なお、仏壇を買うと家の中に死者が出るとか、うるう年には仏壇を買ってはいけないというようないい伝えがありますが、これらは全くの迷信ですから、少しも気にする必要はありません。
 昔から、新仏が出て初めて仏壇を買うことが多かったために、反対の意味のいい伝えになったのでしょうし、うるう年には一年分で三六六日をまかなわなければならなかったために、昔の人は、どうしても倹約しなければならなかった。ただ、それだけのことなのです。
 仏壇を買いかえたときは
 古い仏壇は新しく購入する仏壇屋さんで引きとってくれます。信用ある仏壇屋さんなら仏壇供養をして焼却してくれます。
 菩提寺に寄贈するという方法もあります。この場合は、経済的理由などで仏壇を購入できない檀家に回してもらえるので、功徳になります。焼却場所がないなら、菩提寺でも焼却してくれます。
 古い仏壇に安置されていたご本尊と位牌は、新しい仏壇に祀る前に、菩提寺の住職さんにお願いして、遷座供養をしてもらいます。
 仏壇には、大きくわけて二つの様式があります。金仏壇(正式には漆塗り金仏壇)と唐木仏壇です。どちらの様式を、どの宗派が用いてもかまいません。ただ、真宗は金仏壇を創価学会、立正佼成金等はそれぞれの教団に合ったものをすすめているようです。菩提寺の住職さんか、信用できる仏壇屋さんで相談してから購入してください。
 金仏壇
 関西、近畿、東海、北陸に多い様式です。スギやヒノキを素材にして漆を塗り、純金の箔押しをして装飾したもので、内部は、美しい技巧がほどこされた荘厳なつくりになっています。漆のツヤがポイントで、表面がなめらかで、ブツブツやゴミのあとがないものが良品です。
 唐木仏壇
 金仏壇に比べ小型で、関東地方に多い様式です。黒檀、紫檀など唐木の生地を生かしたもので、きらびやかな装飾はほどこされていません。黒檀はインドネシアのセレベス島産、紫檀は南アジア産のものが良品とされています。
 カリン、鉄刀木などの唐木を使ったものもあります。節がなく、ツヤ出しのきれいなことがポイントです。

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