お中元・お歳暮の由来・異議

 中元は、仏の弟子が、自分の母親が餓鬼道に落ちているのを見て孟蘭盆の行事を行ない供養したことが始まりといわれます。一月十五日を上元、十月十五日を下元といい、七月十五日は中元にあたるので、半年生存の無事を祝う気持ちと施餓鬼がいっしょになったものです。
 こういう理由から、この時期の贈り物は食べ物を使うのが慣例ですが、現在ではあまりそれにこだわる必要はありません。

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 歳暮の起こりは、はっきりしていませんが、一年の締めくくりという意味で一年間世話になったお礼の気持ちを表わします。
 中元・歳暮は虚礼だから廃止すべきだという意見がある一方、こうした贈答はますます生活の中に深く根をおろしてゆくようです。事実、虚礼あるいは取り引きの機会に利用するのはごく限られた世界でのことです。ごぶさたしていたけども半年無事に過ごしたというあいさつ、あるいは世話になった感謝の気持ちを表わす場合が主になっていて、虚礼と言い切れない部分も多いものです。
 中元・歳暮について、どのような贈り方をするかは、もちろん自由にしてよいのです。一年のあいさつという意味では歳暮だけをするという方法もあり、半年ごとにあいさつするというときは両方を。中元だけという例は少ないようです。
 贈る時期は中元は七月一日から十五日までが贈答シーズンと考えられますが、期間中に遅れた場合には、「暑中見舞い」に代えて品物を贈ります。また、歳暮は十二月にはいってから二十日ごろまで。遅れた場合は、新年に「お年賀」を届けます。
 まず、どういう贈り方をするかを考えます。実用品、季節の品、使い切ってしまう物、あるいは名の通った物を贈るといった基本の方針がありますが、どの方法をとるかは先方の生活とこちらの立場を考えて決めます。
 季節の品はもらうとありかたいものですが、ダブるおそれがあるので、アイディアを変えて贈ります。使い切ってしまう品は交際の広い家庭、何でもある家庭向きです。
 毎年同じ品物を贈る方法。たとえば、暮れは産地から新巻きを、夏は清涼飲料や日持ちを心配しないでよいかん詰めなど、品物は平凡でも、毎年のものになると先方でも心待ちにしてくれるものです。
 贈るならタイミングもたいせつ。これはシーズンにはいったら早いうちのほうが贈りがいがあるというもので、特にダブるとありがたみが薄れる新製品などは「早い」ことが勝負を決めるといえましょう。
 喪中の場合の中元・歳暮。祝いごととは意味が違うので、あまりこだわりませんが、ごく身近な人を、しかもつい最近亡くしたということを知った場合は、中元ならば暑中見舞いにしてもよいでしょう。あいさつの手紙には「一日も早くお気持ちを取り直していただきたいと思い、季節の品を贈りました」というようなことばを添えることもたいせつでしょう。
 中元・歳暮を受けたときは相手の好意に感謝して、あいさつをして受け取ります。
 配達による中元・歳暮を受けたときは、できるだけ早く礼状を出します。いただいた物が食べ物であれば、どのように料理して食べたかとか、また、たとえばレースの夏掛けをいただいたら、その使いごこちなど、礼状は具体性を持たせることが、感謝の心を伝えるコツです。
 後輩から贈られたときなど、贈られるだけの相応の理由があれば、そのままでお返しはしないほうが相手に気を使わせずスマートですが、特にいただく理由のない相手のとき、あるいは、その人からはもらいたくないときには、贈られた品を基準に、別の物を選んで届けることが必要です。
 受け取れない相手。たとえばご主人の会社の関係で受け取ってはいけない相手もあるもの。聞き慣れない人から届いた贈り物は一応受け取っても封を切らずに置き、贈られた当人に見せることです。
 もしも、いただいてはいけない相手であったら、郵便で送り返し「ご好意はありかたくいただきましたが、こうした品をいただいては、かえっておつきあいにきずがつくと思いますので」といった手紙を添えておくことです。

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