自宅結婚式

 都会では既設の結婚式場で式をあげる場合がほとんどですが、地方ではその土地独特の風習が加味された古式の結婚式を自宅で行なうことがまだ多いのです。

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 自宅でも僧侶を招いて仏壇の前で行なえば仏式、牧師(神父)に司式してもらえばキリスト教式というわけですが、ここでは結婚式の本来の姿であり簡素で厳粛な古式のやり方をあげてみます。
 小笠原流、高千穂流などいろいろな作法の流派や地方の風習により少しずつ違ってきますので、土地の人に風習などをよく聞くことが必要です。
 自宅結婚式は、ふつう、新郎の家で行なわれますが、仲人宅で行なわれることもあります。
 家庭の準備
 新婦側は当日は手伝いの人を頼み、家の清掃、料理など手伝ってもらいます。新婦のしたくを自宅でする場合、明るいへやに姿見などを用意します。美容師に、新郎宅まで色直しなどのために付き添って行ってもらうことが多いようです。折り詰め、祝儀を渡します。準備が整ったころ仲人が迎えに来ます。そのとき、祝い膳や、折り詰めを出します。
 この新婦宅で新婦側の親戚、知人など招いて宴会を開く場合が多いようです。
 新郎側はここが、式、披露宴の本会場となるのですから、式場の飾り、披露宴の料理など準備します。やはり近所の人など手伝いに来てもらうことになります。式のやり方はその地方のならわしがあったりしますから長老などに聞くとよいでしょう。また道具類など公共のものを用意している地方もあります。
 式場の飾りつけ
 式をするへやの床の間に、仏前結婚の場合は仏壇を、神前結婚の場合は神棚を飾ります。
 仏前でも神前でもない場合は、日の出、蓬莱山、鶴亀、松竹梅などのおめでたい掛け軸をかけ、中央に三方を置き、鏡もちを二重ねのせ、まん中に老松を立てます。その左右に御神酒の瓶子を一対置きます。鏡もちの手前中央には熨斗三方、左右には置鳥、置鯉を供えます。置鳥、置鯉を略し、米と塩を供えても加まいません。さらに手前に御神酒を注ぐ銚子、提子(つるのある銚子の一種)と、三つ組みの杯を置きます。
 流派やその地方によっても異なりますが、ここでは小笠原流について述べてみます。
(1)陰の式
 先に新婦がはいって床の間に向かい左側に、次に新郎がはいり右側にふたり向かい合ってすわります。ついで本酌、次酌とよばれる未婚の童女がふたりと、介添えの老女がはいり式が始まります。
 本酌(雌蝶)が瓶子から提子にお神酒を移し、これをまた長柄の銚子に入れます。この銚子で新婦の杯へ御神酒を注ぎ、杯は新婦から新郎へ、次の杯は新郎から新婦ヘ次は新婦から新郎へと杯を加わします。
 杯事がすむと、本酌(雌蝶)次酌(雄蝶)の童女が左回りに円形をえがいて座を三周します。これは、まゆを作る蚕の糸の吐き方をなぞり新しく建設していくことを象徴し、また、イザナギ、イザナミの二神が天の御柱を回りながら夫婦の交わりをしたという故事に基づいています。
(2)陽の式
 前の陰の式を正式とし衣装や杯も白一色にしますが、この陽の式は色直しの式とし、新婦は色ものの衣装に替え、杯も赤土器を用います。
 杯のまわし方は新郎から始めますがやり方は陰の式と同じです。この陽の式は省くことがあります。
 以上で夫婦かための杯が終わりますが、当人だちと酌をする者としか式場にはいれません。
(3)しゅうと見参式(親子がための杯)
 次のへやで控えていた新郎の両親と新婦の間でかための杯をかわします。
(4)ふるまいの式(親族がための杯)
 両家の親族の間で杯を加わします。このとき新婦は新郎の側の席につきます。
 正式には、杯を「ちどりがけ」といわれるまわし方をしますが、略式も行なわれます。ただし、前述の陽の式を略す場合は、新婦から新郎ヘー度杯を返します。正式、略式とも、最後に両家の父親に返杯します。
 以上で式は終わり、このあと、家族、親族は、下座に移り、披露宴にはいる場合が多いようです。

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