女子労働者の特例

 ここでの女子労働者とは、年少労働者として別に保護されている以外の女子労働者をさします。法律は肉体的に男子と異なる女子の労働者に特別の保護を与え、男女間の実質的な平等をはかっています。昭和61年4月より男女雇用機会均等法が施行されたのにともない、労働基準法も改正されています。

スポンサーリンク

(1)女子の労働時間
 労働時間は一日実働八時間、一週四八時間(労基法三二条一項)で、男子労働者には多くの例外規定があります。しかし女子労働者に対しては時間外労働を制限しています。まず工業的業種の女子労働者は一週六時間、一年一五〇時間を超える時間外労働をさせることはできません(労基法六四条ノニ第一項)。ただし決算時における決算のための労働をさせる場合には、一週につき六時間の制限を超えても、二週間に一二時間を超えない範囲内での時間外労働をさせることはできます。非工業的業種については、四週を通じて二四時間、年間一五〇時間まで時間外労働をさせることができます(同条二項、女子労働基準規則二条)。そしてこれら残業時間の規制は、労働者の業務遂行を指揮命令する職務上の地位にある者(管理職)や、専門的な知識若しくは技術を必要とする業務に従事する者(専門職)には適用がされません(同条四項)。
(2)深夜業
 使用者は午後十時から午前五時までの深夜に女子労働者を使用することはできません(労基法六四条の三第一項)。これには例外規定があります。
(3)休日
 工業的業務では女子に対しては三六協定によっても休日労働は許されません(労基法六四条の二第一項)。非工業的業種では四週間に二日休日労働をさすことができます(同条二項)。
(4)危険有害業務の制限
 妊娠した女子労働者については、重量物を取り扱う業務、有毒ガスを発散する場所における業務、その他妊娠出産等に有害な業務に就かせてはならないとしており、産後一年を経過しない女子についてはこの内、土砂が崩壊するおそれのある場所、又は深さ五米以上の地穴における業務と、高さ五米以上であり、かつ墜落により労働者が危害を受けるおそれのある場所における業務、そして一定のものについては請求により禁止しています。一般女子労働者については、重量物の取り扱い業務と、鉛、水銀、クローム、ひ素などの有害物のガス、蒸気、紛じんを発散する場所における業務が禁止されています(労基法六四茶の五)。
(5)坑内労働
 坑内労働については、原則と労働することが認められています(労基法六四条の四)。
(6)生理休暇
 使用者は生理日の就業が著しく困難な女子が休暇を請求したときは、その者を就業させてはいけません(労基法六八条)。これは原則として女子労働者から請求があったなら特別の証明がなくとも与えなければなりません。特に証明を求めたいときであっても、同僚の証言程度の簡単な証明ですますべきです。ただし、生理休暇を有給とするか、無給とするかは労働協約や就業規則などで決めることです。
(7)母性保護
 産前に六週間、ただし双子等の多胎妊娠については十週間、産後に八週間の休暇を与えなければなりません。産後については、六週間を経過した女子が請求した場合には、医師が支障なしと認めるなら就労させることができます(労基法六五条一、二項)。妊娠中の女子が請求した場合には、他の軽易な業務に転換させなければなりません(同条三項)。
 妊産婦が請求した場合、時間外、休日労働、深夜業等につかせることはできません(労基法六六条)。
 産休期間扱いはその後三〇日間はその女子労働者を解雇することはできません(労基法一九条一項)。
 生後満一年に達しない子を育てている女子労働者に対しては、休憩時間のほかに育児時間として一日二回各三〇分を請求されたなら与えなければなりません(労基法六七条)。いつ請求するかは女子労働者の自由です。

冠婚葬祭
損害賠償とは何か/ 不法行為による損害賠償/ 一般的な不法行為の成立要件/ 特殊の不法行為責任/ 不法行為の効果/ 債務不履行による損害賠償責任/ 国または公共団体の損害賠償責任/ 慰謝料とは/ 株式会社とその経営/ 株式の知識/ 株式譲渡の制限/ 株式会社の機関/ 代表取締役の権限と責任/ 支配人の権限と責任/ 新株・社債による資金調達/ 企業をめぐる犯罪/ 企業責任の問題/ 製造物責任について/ 身元保証人の責任/ 個人事業と相続の問題/ 労働者派遣法とは/ 労働者派遣、出向、請負、業務委託の区分/ 労働者派遣事業の許可と届出/ 派遣契約と雇用契約の条件明示/ 採用と内定取消し/ 服務規律/ 就業規則/ 異動・転勤/ 解雇・退職/ 制裁(懲戒)/ 労働時間について/ 賃金について/ 女子労働者の特例/ 年少労働者の保護/ 労働組合について/ 労働組合への支配介入について/ 職場で知っておきたいこと/ 約束手形の振出し/ 白地手形/ 手形の保証/ 裏書の実際/ 裏書の効力/ 手形の取立て/ 手形の不渡と遡求/ 手形遡求の要件/ 手形訴訟の手続/ 手形の紛失と盗難/ 為替手形と約束手形の違い/ 為替手形の振出し/ 為替手形の引受呈示/ 小切手の利用法/ 小切手の振出と支払呈示/ 線引小切手の利用/ 小切手の不渡と遡求/

        copyrght(c).冠婚葬祭専科.all rights reserved

スポンサーリンク