新株・社債による資金調達

 企業がその経営活動を展開していくには資金を必要とします。我国の企業の場合、その資金を外部から借入する方法が多くとられています。これは、取引銀行との関係や、資本系列、あるいは企業財政機密の問題などに原因するといわれています。反面、借入金利負担の増大は経営への圧迫にもなりかねません。
 商法においては、広く大衆から資金を吸収する方法として新株発行と、社債募集を定めております。これらの制度は、複雑なためあまり利用されていませんが、企業経営安定のため再検討されるべき制度といえます。

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 企業の調達する資金が、返済義務を負うか、負わないかにより、他人資本と自己資本に分けられます。自己資本には株式や利潤の社内留保などがあり、他人資本には社債や借入金があります。そして、長期にわたり巨額な資金を必要とする場合に利用されるのが、前述の自己資本としての新株発行であり、他人資本としての社債の募集なのです。
 新株の発行とは、会社の成立後に、必要に応じ、会社の発行しうる株式の範囲内で株式を発行することです。商法は第二編第四章第三節ノニに会社の資金調達を目的とする場合の新株発行が一括して規定しています。
 昭和25年の商法改正は授権資本制を採用し、新株発行を取締役会の権限とし、さらに資本の変更を定款変更に関係のない事項としました。その結果、新株の発行は会社の構造の変更というよりも、資金調達方法という面に重点がおかれたのです。
 株式会社が債券発行の方法により、一般公衆から募集して負担した債務に対する債権です、社債には債券の発行を必要とします。
 会社が長期に巨額の資金を必要とするとき、また新株発行により株主あるいは各株主の比率に変動を生じさせたくないときなどに利用されます。しかし、新株発行の場合と異なり、返還債務を負担しています。
 社債権者は債権者ですから株主とは異なり、会社の利益の有無にかかわらず、一定の利息と元本の返済を請求する権利を有します。他方、社債権者の利益を守るため、臨時的に社債権者集会が開かれることもありますが、株主総会における株主のように、会社内部において会社の経営に関与することはできません。
 しかしながら、その資金調達方法としての経済的機能が近似しており、両者の地位も接近してきています。すなわち、株式の中には、会社の経営に関与しない優先株や、議決権なき株式などがあります。他方、社債の中にも、社債から株式に転換することが認められた転換社債などの制度があり、昭和57年商法改正では、新株引受権付社債の制度が創設されました。

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