新築プラン

 家を新築することは、現代の日本人にとっては通常一生に一回の一大事ですが、昔に比べ建築方法の選択の幅は驚くほどひろがっています。
 建築基準法で規定している構造方法としては、木造、補強コンクリートブロック造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造などがありますが、これらはいずれも一棟一棟建てるものです。
 新聞などでよく宣伝しているプレハブ住宅も、基本的にはいずれかの構造方法に属し、それぞれ建築基準法を満たしています。
 一方、最近ひんぱんに耳にする言葉にツーバイフォー住宅(工法)というものがあります。
 ツーバイフォー住宅というのは、二インチ(約五センチ)に四インチ(約一〇センチ)の角の木材をベースに壁をつくって組み立てていくものですが、これは日本の伝統的な工法と全く異なり、アメリカ、カナダといった北米大陸から伝来したものです。そのため、日本の建築基準法の規定に適合していないけれども、十分な耐震、耐火性能があるということで建設大臣が特別に認定していましたが、その実績を踏まえ、昭和57年に枠組壁工法技術基準告示が定められ、その基準に適合するものについては、一般的に建築することができることになりました。
 概してツーバイフォー住宅は、工程が合理的なために工費が安く、また耐震、耐火性も通常の木造住宅よりも良いため、かなり普及しています。

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 家を建てようとする人なら誰でも、自分の趣味、家族の状況、資金、敷地の形などをいろいろ考えて間取り図くらいは書くでしょう。
 日本の伝統的な木造住宅であれば、施主の書いた間取図をもとに大工さんが大雑把な図面を書き、あとは施工技術によって肉付けをしていくということも不可能ではありません。
 しかし、最近のように新建材が普及し、各種設備が複雑化する状況の下では、一般の個人住宅でもキチッとした図面を作成する必要があります。
 建築基準法は、政令、省令、告示も含めると膨大な数の条文にのぼりますが、実はそれでも実際の設計図のごく一部しか、それに関係しないのであって、他の大部分は、建築学あるいは建築の経験・常識さらには建築家の発想によって書かれます。
 後に述べる建築確認との関係でいえば、二階建以下で、かつ延べ面積が五〇〇平方じ以下の木造住宅または平屋で、かつ延べ面積が二〇〇八平方以下の鉄筋コンクリート造の住宅などは、附近見取図、配置図、各階平面図、屎尿浄化槽の見取図の四種類の図面をつくって建築確認申請をすることになっています。
 建築士法では、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、石造、れん瓦造、コンクリートブロック造もしくは無筋コンクリート造の建物で三〇〇平方メートル、高さが一三メートルまたは軒の高さが九メートルをこえるもの、その他の構造の建物で二階以上で一〇〇〇平方メートルをこえるものは、一級建築士でなければ設計できない旨定めています。また、鉄筋コンクリート造などで三〇平方メートルをこえるもの、木造以外のその他の構造で、一〇〇平方メートルをこえまたは三階以上の建物、木造で三〇〇平方メートルをこえる建物は、一級または二級建築士でなければ設計してはいけません。
 さらに、木造で一〇〇平方びをこえる建物は、一級建築士二級建築士又は木造建築士でなければ設計できません。
 一級建築士は、大学の建築学科などを卒業した後、建築事務所などで二年以上修業して、国土交通大臣の行う一級建築士試験に合格し、登録した人のことです。二級建築士又は木造建築士も同様に郡道府県知事の行う二級建築士試験又は木造建築士試験に合格して、登録した人のことです。
 建築士に設計を頼みたいが、いくらかかるかわからないので不安だと考える人が多くいると思います。
 一つには、大工さんや工務店に建築工事を請負させるときに設計委託もコミで(それ独自の料金はとらないで)してしまうのが、我が国では大勢を占めていたのですが、最近では、手抜き工事を防止するために別に建築士と契約を結んで設計・工事監理を行わせるのが増えているようです。
 さて、料金ですが、国土交通省では一応の業務報酬基準を決めていますが、実際には建物の規模、形態、土地での慣行などによって必ずしも一定したものはなく、大体工事費に対して五〜二〇%の範囲に収まるのではないかといわれています。工事監理を委託すれば、その分かプラスされるのはもちろんです。
 契約書は、建築士の全国的な集まりである(社)日本建築士会連合会の約款を使うことが多いようです。
 また、忘れてならないのは、このように設計・施工監理を委託できるのは建築士事務所に所属している建築士だけで、自分の同居の親族ででもない限り、資格を持っている公務員などがアルバイトで設計・施工監理をすることはできませんし、建築確認申請が受理されない原因ともなります。
 建築基準法の目的は、建物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康、財産を保護し、公共の福祉を増進させることですが、要は、建築基準法違反の建物の出現を防止することにあります。
 通常なら、建築にあたっての許可というところですが、建築基準法では、建築確認という手続を経させることによって違反建築物の防止を図っています。
 また、その他にも建築の(例外)許可ということがあります。これは、例えば「一専」では高さ一〇メートル以上の建物が禁止されているのに対して、特別に許可を得て一〇メートル以上の建物を建築する場合のことです。
 建築確認も建築許可も、建築する前にとっておかなければなりません。とくに、建築確認を受けないで建築することは、他がすべて適法でも、それだけで一〇万円以下の罰金に処せられます。

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