社宅契約と立退

 社宅とは、会社などの企業が、従業員のために貸与する住宅のことですが、一般的には使用料が低廉で、従業員が退社する際は、明渡しを求められるように定められていることが多いようです。
 社宅は使用料が安いため、はたして賃貸借といえるのか、使用貸借なのかという問題があります。通常の相場と比較して、相当程度下回るときは、使用貸借契約と考えるべきでしょう。
 また、社宅契約においては、「在職中に限り使用できる」とか、「退職したときは、ただちに明け渡さなければならない」といった条項があるようですが、その有効佳はどうかという問題もあります。

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 さて、従業員の身分がなくなったとき、貸借問題は終了するのかどうかという点ですが、判例のほとんどは、貸主である会社などによる明渡し請求を認めています。
 倫理的には、使用貸借契約とする考えもありますが、むしろ、雇用契約にともなう特殊な契約と考えるべきでしょう。つまり、従業員であるが故に貸与されたものであって、いわば貸借関係の基礎に雇用関係が存在するのですから、その基礎がなくなれば、賃借関係も終了すると考えてよいと思います。
 ただし、借主がたまたま従業員であるという場合は、社宅とはいえず、通常の賃貸借と考えるべきです。
 また、社宅契約においても、終了に際しては、明渡し猶予期間とか造作買取り請求権(借家法五条)については、賃貸借の規定が類推されると考えるべきでしょう。

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