告別式に参列するとき

 告別式は、亡くなったかたと最後のお別れをする式です。縁あって参列する以上、心をこめてお別れしたいもの、そのためには、まず場所や日時を確かめ、遅刻をしないことがたいせつです。
 たとえば、一時から二時までに行なう告別式の場合、おそくも二時少し前に着くようにします。予定の時刻、この場合なら、二時になるとすぐ出棺に移るのが普通ですから、二時ギリギリに駆けつけては、あわただしくて遺族側に対しても失礼ですし、会葬するほうもおちついてお別れすることはできません。
 お香典や喪服のしたくに手間どって遅れないように、気をつけてください。

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 近ごろは、お葬式というとだれもが喪服と考えるようですが、喪服は、本来は遺族側だけが着るもので、会葬する人は着なかったものです。
 だからといって、いま、ほとんどの人が黒い装いでいるときに、一人だけ普通の装いではなんとなく気が引けますし、目立つということは会葬のマナーに反しますから、若いあなたが告別式に参列するときも、黒または黒に近いグレー、紺などの装いをするとよいでしょう。
 気をつけたいのは、黒ならなんでもよいように考え違いをしている人があることです。黒であっても、Tシャツ、ポロシャツ、セーターなどは遠慮すべきで、黒以外の地味な色、グレーや紺のワンピース、スーツ類のほうが告別式にふさわしい服といえます。真夏でも、ノースリーブは避け、そでのあるものを身につけるのが礼儀です。
 また、黒でも、はなやかに光る布地、透ける布地のドレス、黒エナメルの造花、バッグ、くつなども向きません。喪のアクセサリーはパールに限るといわれていますが、パールも、二、三連の豪華なものは喪の装いには、不似合いです。
 仏式の告別式に、じゅずを持参するかどうか聞かれることがありますが、じゅずは、宗派によって違うということもありますので、持たないほうが無難でしょう。
 男性は、ダークスーツかブラックスーツに黒いネクタイ、黒ぐつを合わせます。喪章は、本来、遺族側がつけたものです。会葬する人はつける必要はないでしょう。
 普通、式場の入り口に、受付が設けられています。まず受付に立ち寄ってあいさつし、会葬者名簿に記帳をすませ、香典を持参したときは、ここで渡します。
 受付の係は遺族ではありませんが、遺族にかわって務めているわけですから、遺族に対するのと同様に、改まった態度で、「このたびは、まことにご愁傷さまでございます」「心からお悔やみ申し上げます」などとお悔やみのあいさつをし、香典を渡す際は、「どうぞお供えください」とことばを添えます。
 受付で長々とあいさつしたり、話し込んだりするのはいけませんが、無言で香典をニュツと突き出すような荒々しいふるまいも、慎みたいものです。
 なお、受付がない告別式に香典を持参した場合は、焼香の際、直接祭壇に供えます。
 式場内は、故人の霊と最後のお別れをする場所ですから、終始、しずかにしていることが礼儀です。友だちと顔を合わせても、会釈する程度にとどめ、話は式場を出てからにしてください。告別式の最中にひそひそ話をかわすのは、最も非礼なことです。
 最後のお別れは、仏式では焼香を、神式では玉串奉薦を、キリスト教式では献花を行なって、最後のお別れをします。順番を譲り合って会葬者の流れを停滞させたりしないように心がけ、すすめられたら、低く「お先に」と一礼して霊前に進みます。状況によって遺族に声が届くようなら、低く「心からお悔やみ申し上げます」「お別れに伺いました」「ご焼香させていただきます」などと声をかけ、会釈します。
 告別式では、ほとんど立って焼香を行ないます。祭壇の手前で、僧侶、遺族に礼をし、正面の遺影と位牌に一礼してから一歩進み、焼香、介掌、礼拝を行ない、一歩しりぞいて、僧侶、遺族に一礼して、下がります。
 玉串のささげ方は祭壇の少し手前まで進み出て、斎主と遺族に一礼して前に進み、玉串を受けとり、向きを変えて、霊前にささげます。一、ニ歩しりぞいて、ニ拝、ニ拍手、一拝、二度おじぎをし、音を立てないかしわ手二回、おじぎ一回とつづけて行ない、少し下がり、斎主と遺族に一礼して下がります。
 キリスト教式では、会葬者全員が一人一人霊前に花をささげます。水仙、白菊、白カーネーションなど会場に用意された花を一本受けとり、右手で根元を持ち、左手を添えて霊前に進みます。霊前で向きを変え、献花台の上に根元を霊前に向けておいたら、拝礼し、牧師、遺族に一礼し、下がります。
 告別式で最後のお別れをすませたら、すぐ帰っても別に失礼にはなりませんが、あなたに、時間の余裕と、ていねいにお別れしたい気持ちがあれば、告別式のあと、外で出棺を待ち、お棺が運び出され、霊柩車に安置されるのを見守り、しずかに見送りましょう。
 なお、棺のくぎ打ちに先立つ最後の対面を望む場合は、必ず遺族の許しを得るのが当然の礼儀です。

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