見合いから婚約まで

 自分一人の力ではどうもいい相手にめぐりあえそうもない、あるいはもっと多くのチャンスをつかみたい、などと思ったら、世話をしてくれそうな人に縁談を頼み、見合いをするのもいいでしょう。見合いというのは、結婚を前提とした男女交際のきっかけづくりですから、結婚相手をさがすには手っとり早い方法かもしれません。
 まず、自分を知ってもらうための資料をととのえます。
 その一つは履歴書。内容は就職のときに書く履歴書とほぼ同じで、氏名、生年月日、現住所、本籍地、戸籍筆頭者名と続き柄、そして学歴、職歴、資格を便箋などにペン書きでいいですから自分で書きます。
 身上書には、身長と体重、健康状態、既往症、趣味、所属団体名、生活目標、収入、財産状況など自分自身に関することと、家庭状況を記入します。家庭状況のほうは、両親、きょうだいなどの氏名、年齢、現住所、最終学歴、職業などと、必要ならば宗教や財産状況もしるし、死亡した家族については死亡年月と死因を記入します。さらに親の扶養の有無なども加えておくとよいでしょう。
 次に写真ですが、写真スタジオで見合い用にとったものにするか、スナップ的なものがいいかは本人の好み、考え方しだいです。どちらにしても正面七分身程度の写真で、自分らしさがあらわれているものにします。はじめての人に見せるのですから、普段着ではなく外出着程度のととのった服装の写真がふさわしいでしょう。それに上半身の写真など二、三枚を添えます。裏に撮影年月日を記入します。書類と写真は一つ封筒に入れて、「履歴書在中」などと表書きします。
 縁談の世話を頼むには、自分のことをよく知っていて、こころよく引き受けてくれる人がいちばんです。しかも社会的に信用があり、交際も広く、若い人への理解のある人がいいでしょう。忙しすぎる人、無責任な人、ひとりよがりの人は世話人として不向きです。
 あの人に頼んでみよう、という人や先方から「世話をさせて」と申し出てくれた人があったら、前記の資料を持って直接お願いに伺いましょう。両親などからあらかじめ打診してもらうのはいいですが、すべてまかせっきりでは困ります。たとえ、親子であっても考え方や価値観が違います。本人の人柄をじかに世話人に知ってもらったほうが効果的ですし、また責任ある行為ともいえます。
 そして、自分の考え方や希望などをはっきり伝えます。できればこういう人がいいとか、これは絶対困るとか、具体的に、といって理想ばかり並べるのではなく、自分はどんな結婚生活をしたいかという将来のプランのうえに立って、ベターハーフとしての条件を理解してもらうことです。

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 縁談があったら、直接会う前にお互いに書類を交換して検討します。
 見合いというのは前にも述べたように結婚を前提とした交際づくりなのですから、結婚の相手としての客観条件がととのっているかどうかは先に調べておく必要があるのです。書類だけでははっきりしない点や、気になることがあれば、世話人を通して尋ねるなり、調べてもらうなりします。
 条件的にはよさそうだと判断したら、見合いの手はずをととのえてもらいましょう。
 どうも気が進まないとか、結婚の相手としてはちょっと、というのであれば、ぐずぐずしていないで、書類をお返しし、おことわりします。そのときは理由をはっきり伝えるほうがいいでしょう。縁談の相手が世話人の身内などでない限り、正直に自分の気持ち、感想をいってかまいません。そのほうが世話人にとっても納得しやすいし、第一、次の縁談の参考になるからです。自分でも第三者に自分の考えや気持ちを話すことで、結婚観や考え方がよりはっきりしてくるものです。
 いずれにしても、縁談があったら、返事をいつまでも保留しておかないで、できるだけ早く、せいぜい一週間以内に諾否を伝えます。縁談を進めてもらいたいときには、そのまま書類を預かっておいてけっこうです。
 見合いの日時や場所の決定は、世話人に一任してもいいですが、一応希望だけは伝えておきましょう。
 都合のいい日、曜日など二、三の候補をあげること。かつては、吉日を選んだともいわれますが、今どき、見合いの日まで縁起を気にするようでは、成功のほうが危ぶまれそうです。時間的には、仕事帰りというのは疲れが出たり、時間にまにあわないなどということもありがちですから、休日の昼間がいいでしょう。昼食どきでもいいですし、午後四時ごろに会ってお茶を飲みながら自己紹介などをすませ、お互いに気が進めば夕食をともにするという段どりも考えられます。
 場所は、みんなに都合がよく便利な所というのは当然ですが、同時にみんながよく知っている所のほうがまちがいもなく、気分もおちつきます。はじめての場所に行くというのは、とかく緊張しがちなもので、お見合いにはふさわしくありません。同時に、ふだん行きつけない所、なじまないふんいきの場所も避けるのが常識です。
 服装は、時間と場所、見合いのあり方などによってきめます。喫茶店とか世話人の家などで会うのなら、通勤用のスーツや街着など、ごく普通の装いでいいでしょう。ホテルとか高級レストランなどで食事をするなら、多少はなやかな装いにします。音楽合などに行くときのような服装でいいでしょう。いずれにしても、自分の着なれた、好みにも合った服装を選ぶことです。
 その日ばかり目立とうと、なれない訪問着やドレスでおしゃれをしても、服装に気をとられておちつかないばかりか、自分の個性、自分らしさを相手に理解してもらえなくなります。「私らしい」と思う服装を心がけること。お化粧やヘアスタイルについても同様です。「いつものとおり」がいちばんです。迷うときには世話人に相談に乗ってもらいましょう。
 付き添いはどうするか、という点も希望を述べ合い、打ち合わせをしておきます。近ごろは、当人ふたりだけで会って、お互いにゆっくり話し合うという方法が多くなっています。しかし、中には見合いには親が付き添うものと思っている人もありますから、自分かってにきめないこと。どうするかは、当人ふたりの希望を世話人が聞いて調整すればいいのですが、もし付き添うなら、女性には父親か兄、男性には母親か姉、といった形がいいでしょう。同性同士では、よいにつけ悪いにつけ当人にとってはマイナスになりがちですし、観察のしかたも一方的になりやすいものです。
 以上の点は、めんどうでもよく考えて打ち合わせておきましょう。予算の都合もありますし、なによりも自分が自然にふるまえるための舞台づくりなのですから慎重にすることです。

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