先客があったときのマナー

 先客がいる場合、先客の前で贈り物などを差し出すのは失礼にあたることがあります。そこで、玄関に、先客のものらしい履物などがあったら、まず取次ぎの方に「どなたか、お客さまですか」とたずね、そのようであれば、玄関で取次ぎの方に品物を渡します。取次の方の案内で、客間へ通されましたら、主人と先客に挨拶をし、席に着きます。
 来客の多いお正月やお祝事で訪問した場合、通された応接間や客間にすでに先客がいて主人と対座していることがあるものです。その場合、たとえ先客が知り合いや、主人よりも目上だとわかっても、まず先に主人に挨拶をしてから、先客に挨拶をするのが作法です。先客が初対面の場合、主人が紹介してくれたら、改めて丁寧に挨拶をします。先方が名刺を出したら、こちらも出し、特に紹介されない場合はこちらから話しかけたり、直接に交際を求めるような態度は控えます。先客をすでに知っている場合などは主人をさしおいてつい話しをしてしまいがちですが、それは主人に対して失礼な態度となります。主人が話の仲間にはいるようにとりもってくれたなら、気持ちよく話の仲間に入れてもらいます。
 また、先客の話が長びく場合もありますが、決して催促がましい態度をとったり迷惑そうな様子をとらないように、先客が用件を済まされるまで静かに待ちます。
 客間に通されたとき、そこに主人の姿がなく、先客が主人を待っていた場合は、先客に丁寧に会釈します。先客が自分よりも目下であるとわかっても、先客より下座にすわります。
 この場合も、主人が現われて、紹介されるまでは、客どうしなれなれしく談笑したり名刺を交換したりするのは控えるべきです。

スポンサーリンク

 座布団を敷くときは、まず、座布団の下座わきに正座し、座布団に近い方の膝から片膝ずつ進めて、まん中に正しく座ります。両手で膝の下に座布団を引っぱり込むような座り方は無作法ですし、片側に寄って座るのも見苦しいものです。
 正しい座り方は、左右どちらが上でもかまいませんから両足の親指を軽く重ね、両くるぶしの上にお尻をのせるようにします。手は指をそろえて、ハの字形に膝の上に置くか、両手の指さきを軽く組み合わせて、膝の上に置きます。目は、人と対座するときは、相手の胸のあたりを見るようにします。
 目上の方が同伴する場合は、目上の方が座布団を敷くのを待ってから敷くようにします。
 男性の場合、主人から「どうぞお楽に」といわれたら、あぐらを組んで構いませんが挨拶がすむまでは正座でいるのが作法です。この場合も足の裏が人の目に触れないように気を配りましょう。
 食堂などのように、テーブルに向かっていすにかける場合は、いすの左側にまわって、右手をいすの背にかけ、心もちいすをあげるようにして引き、静かに前方へ引き寄せながら、着席するようにします。背もたれのついたいすは深くかけ背すじを伸ばします。
 応接間などでは、いすは動かさないのがきまりです。いすの左側に立って右足からいすの前方に入れ、左足を右足にそろえて静かに腰をおろします。
 ソファなどのように低く作られたいすはあまり深くかけると姿勢が悪くなり横柄な態度にみえます。両膝はあまり開かないようにします。足を組むのもくつろいだ感じになりますから気をつけましょう。

冠婚葬祭
贈答の時期と心得/ 花の贈り方/ 現金の贈り方/ のしの種類と水引のかけ方/ 贈答品の渡し方/ お返しの仕方/ 病気見舞いの仕方/ 事故・災害見舞いの仕方/ 訪問時の心得/ 挨拶の仕方/ 訪問の際の履物やコートの扱い/ 先客があったときのマナー/ 訪問のきりあげ方と訪問後のお礼/ もてなしの心得/ 玄関での出迎え方と見送りの仕方/ 日本料理での席のつき方/ 日本料理のいただき方/ 西洋料理のマナー/ 西洋料理のいただき方/ 中華料理の種類/ 中華料理のいただき方/ お茶会に招かれたときのマナー/

        copyrght(c).冠婚葬祭専科.all rights reserved

スポンサーリンク