贈答の時期と心得

 贈答とは、贈ることと、返しをすることです。
 お中元、お歳暮、結婚祝い、出産祝いなどの場合でも、形式的に贈るのではなく、平素の感謝の気持を表わす素直な行為が大切ではないでしょうか。
 贈り物のやり取りを無意味とか不合理なことだという人もいますが、それは虚礼のことであり、見栄をはらず、ささやかでも真心のこもった贈り物は、人と人のつながりのうえでも大きな役割をはたしています。
 また、日本は外国にくらべて日常生活のなかに贈答の機会も多く昔からのしきたりや風習などがあります。このしきたりの中には形式的なものや無意味なものもありますので、これらにはあまりこだわる必要はありません。大切なのは感謝の気持ちを品物に託して贈るということです。

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 冠婚葬祭という人生の大きな儀礼の中でも、私達のふるまいを代表するものは贈答、つまり、物を贈ることと、お返しすることです。
 贈答は、普通
 (1) 平素の感謝を表わすためのもの
 (2) お互いに楽しさを分かちあたえるもの
 (3) 友愛の意味を伝えるもの
 の三つの性質に分けることができるでしょう。
 (1)は、日頃からお世話になっている方に感謝の心を伝えるための贈り物で一般にお中元やお歳暮などがこれにあたります。
 (2)は、喜びの心をお互いに分かちあえる贈り物で結婚祝いや誕生祝いなどがこれにあたります。
 (3)は、友人や恋人など親しい人への友愛の気持をこめた贈り物がこれにあたります。
 贈答には、昔からやかましいしきたりや縁起などもあり、地方によっても異る場合がありますので品物を選ぶ場合や贈り方にも注意しなければなりません。
 たとえば、お中元は、関束では七月、関西は八月、地方によっては旧盆の八月のところもあります。また、お茶は仏事のお返しに使うから、贈り物に使わない習慣もありますが、お茶の好きな方には、新茶などは喜ばれる品物といえます。
 要は、相手の人柄や好み、場合に応じて予算の範囲内で買える真心をこめた贈り物を選ぶことです。
 ただ、結婚が間近にせまったお宅で家族の方が亡くなられたような慶事と弔事が重ったときは、慶事よりもまず弔事を優先しなければなりませんし、贈り物の品数も縁起として、慶事は奇数、弔事には、偶数にするようにします。
 本来贈り物をするということは、品物そのものが目的ではなく、贈る、その気持ちが主なのですから、贈り主自身が持参して、挨拶をのべるのが礼儀です。相手が遠方の方だったり、お忙しい方であれば、デパートや商店などから贈り物を配達してもらうのもやむをえないでしょう。ただし、これはあくまでも略式ですから、目上の方に対しては礼を欠かさないように、特に心遣いが必要です。
 配達を依頼した場合は、必ず、配達される前に届くように挨拶状を出しておきます。かといって挨拶状だけが、あまり早く届いてしまうのもおかしなものですから、贈り物が届く時期をみはからって出します。
 挨拶状には、何のために(お祝い、お見舞いなどの挨拶)、何を、いくつ、どこのお店から送ったかをはっきり書きます。そして最後に自分か持参できないお詫びを書き添えます。最近は、これを電話で済ませる傾向が強いようですが、目上の方には文書で出すのが礼儀です。

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