命名の仕方

 どこの家庭においても赤ちゃんがおなかの中にいるうちから、男の子なら、女の子なら、とあれこれ名前を考えて出産を待つものです。赤ちゃんの名前は、両親の喜びのもとに慎重に決めなければなりません。
 出生の届出は、生まれた日から数えて十四日以内に出生地(生まれた場所)または本籍地か届け出人の現住所の市区町村役場に「出生届」を提出しなければなりません。このため、名前は、出生届を提出するときまでに決めればよいわけですが、一般には、赤ちゃんが生まれた日から数えて七日目の「お七夜」に命名しているようです。

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 お七夜とは、別名「枕引き」「枕下げ」ともいわれ、赤ちゃんが生まれた日から数えて七日日の夜に行う祝い事で、この日は、お客を招いてお祝いをします。
 一般に、お七夜までに、赤ちゃんの名前がつけられますから、お七夜は、「命名の日」ということができます。
 はじめて母親になり、皆から祝福される宴ですが、産婦の体はまだ完全に回復していませんから、負担のかからないように家族の方は消化のよい料理を選ぶなどの心配りも大切です。
 なお、産婦がまだ入院中でしたら、花など持って、お祝いの気持ちで見舞ってあげるのもよいでしょう。このように常に産婦への心づかいをすることが大切です。
 名前が決まったら、命名書を言きます。正式には奉書紙を三つ折(左、右の順)にして、中央に赤ちゃんの名前を墨で大きく濃く記し、右府に父親の名前と続柄、左下に赤ちゃんの生年月日をしたためます。そしてその左側に命名の年月日と両親の氏名を書き、表には「命名」と書きこれを三方にのせ、神棚や床の間に供えます。これをお七夜まで飾っておき、当日命名披露した後は、へその緒と一緒にして保存しておきます。
 また、神棚にはお神酒やお赤飯を供えて、赤ちゃんが無事に生れたことを報告し、ゆくさきの幸せを祈ります。
 なお、神棚も床の間もないときは、飾り棚や机の上に飾るか、または赤ちゃんの枕元にあたる壁などに貼るのもよいでしょう。はずす時期はとくに決っておりませんが、出生届の済むまでは飾っておきたいものです。
 昔は、お七夜にはかならず助産婦を招いて命名式のあとで祝宴を開き、その席で謝礼を渡したものですが、近頃は、病院で出産することが多いので、このようなしきたりもうすれてきました。
 しかし、やはりお七夜には、看護婦や付添いの方などにご祝儀を包む方が多いようです。
 自宅分娩の場合、助産婦へのお礼は、お七夜にするのがしきたりです。規定の料金のほかに、お世話をかけた度合いを考えて、ご祝儀を包むのが常識です。この場合、祝儀袋には、祝宴の御馳走の代わりという意味で、「御膳料」と書きます。
 入院した場合は、休日や夜間にとくにお世話になった医者、看護婦には、特別にプライベートなお礼を包むのがよいでしょう。
 へその緒は、医者や助産婦が、脱脂綿にくるみ、桐の小箱などに納めて、新生児のご両親に渡してくださいます。その小箱に、子の姓名、出産年月目、父母の名などを、できれば父親の手で書き込んであげてください。なにしろ、へその緒は、おなかの中にいるときの命綱だったのですから、命名言とともに、神棚か仏壇に、それがなければタンスのひき出しにでも入れて、赤ちゃんが成長するまで大切に保存してあげてください。
 子供の名前は、両親がつけるのが一般的でしょうが、夫または妻の両親や仲人、恩師などに「名づけ親」をお願いすることもあります。その場合は、出産の前から頼んで内諾を得ておき、生まれたらすぐに、報告して、命名言を渡していただくなり、送っていただくなりいたしましょう。
 なお、最近は、夫婦で、幾つか好ましい名前を考え、その中から名付け親に選んでいただくことも多くなりました。これでしたら、あとにしこりも残らず、合理的といえましょう。
 名づけ親になった方は、よく、「自分で名前をつけた子には、あかの他人とは思えない愛情を感じる」とおっしゃいます。実の親のほかに、このように暖かい目で赤ちゃんの成長を見守っていただける人がいることは、大変に心強く、かつ、喜ばしいことです。
 名づけ親は、昔は奉書紙に赤ちゃんの名前を書き、上包みして白木の台か小蓋にのせ、鰹、鯛などの鮮魚や鰹節を添えて贈ったということですが、現在では、その必要はなく、ただ名前を書いた奉書紙に、出産祝いの金品を添えるだけでよろしいでしょう。

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