結婚の法律上の手続きは

 結婚式をあげただけでは、正式に結婚したことにはなりません。法律的には、婚姻届を提出し、それが受理されて始めて結婚したことが認められます。したがって、式をあげ新婚旅行から帰ってから、婚姻届を出す場合には、新婚旅行中は法律的には内縁関係ということになってしまいます。
 このような事態を避けるためには、婚姻届の用紙は、市区町村役場にありますので、あらかじめ、役場で婚姻届用紙をもらって必要事項を記載しておいて、挙式の日にふたりで署名、押印して役場に届け出るのがよいでしょう。しかし、当日は何かとあわただしいため、自分たちで出しにいっておれない場合は、代理人による提出も認められていますので署名、押印だけを式の一部に取り入れ、親戚の人なり友人なりに役場に行ってもらい、披露宴で出席者に報告するというやり方もいいと思います。その場合には、媒酌人と、もうひとり適当な来賓に前もって証人をお願いしておいて、本人たちの署名、押印につづけて、証人となる人たちにも署名、押印してもらうようにすると、実質ともに意義ふかい結婚式となるでしょう。

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 式をあげたらその日のうちにも届け出るようにしましょう。その日が日曜日や祝日であっても、また夜間であっても、役場で受け付けてくれます。役場に郵送して届け出るという方法もありますが、これですと、役場に到達した日が結婚の日となりますので、挙式の日と一致させることはできなくなります。
 婚姻届を提出する役場は、夫になる人または妻になる人の本籍地、ふたりで新たに決めた新本籍地いずれの役場でもよく、新居をかまえる住所地の役場でも、式場のあるところの役場でもかまいません。
 ただ、従来の本籍地以外の役場に届け出る場合は、本籍地の役場の戸籍抄本をあらかじめ取り寄せておいて、届け出なければなりません。そして、届書は通常は二通ですが、夫になる人または妻になる人のどちらの本籍地でもない役場に届け出る場合は、三通必要となります。つまり、夫になる人の本籍地に届け出るときは、婚姻届二通と妻になる人の戸籍抄本、妻になる人の本籍地に届け出るときは、婚姻届二通と夫になる人の戸籍抄本、それ以外の役場に届け出るときは、婚姻届三通と夫になる人および妻になる人のそれぞれの戸籍抄本が必要ということになるわけです。
 なお、先にものべましたが、届書には成人の証人二名の署名、押印が必要ですから、これもあらかじめ頼んで、本籍、住所、生年月日など誤りなく記入しておいてもらうと、当日あわてなくてすむと思います。
 民法では夫婦は同居しなければならないと規定し、同居することを夫婦の基本的な義務としています。また、相手に対しても同居を求めることができます。しかし、病気療養とか職業の都合、夫の虐待など正当な理由がある場合には同居を拒んでも同居義務違反にはなりません。
 夫婦は互いに協力し扶助しなければならないと民法では定めています。
 夫婦は、お互いの協力により一体をなし、精神的にも物質的にも苦楽をともにし、思いやりの心によって支えられているところから当然のことといえます。
 満二十歳になるまでは、未成年者ですから、その財産上の法律行為には原則として法定代理人(親権者または後見人)の同意が必要です。
 未成年者であるうちは法定代理人の同意がないと勝手に財産の処分ができませんが、未成年者でも結婚すると、その時から成年者としての扱いを受けられます。
 民法では「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する」と定めています。
 これは、結婚後のふたりの生活費はお互いの分に応じて、それぞれが適当に負担する、ということになるのです。つまり分担とは、何もお金に限ったことではなく、妻が家にいて家事の切りもりをするのは労務の出資になります。
 民法は、「夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責に任ずる」と規定し、日常家事によって生じた借金などの連帯責任の原則を明らかにしています。
 日常家事の債務には、食費や被服費、家賃や光熱費その他、およそ結婚生活を維持していくうえで必要な費用の債務すべてが入ります。ただし、高級衣料や高額な装飾品などの購入は、日常家事とはいえませんし、事業上の借金などももちろん、これには含まれません。

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