自宅結婚式の挙げ方

 本来結婚式は、その家に祝い納めるといって、新郎の家で式を挙げたものです。婿入りならば、新婦の家で挙式いたします。
 地方の旧家などで自宅結婚式が多く行われており、その形式はその土地の昔からの風習が受けつがれていますので、地方により、色々なやり方で行われているようです。
 自宅で行う結婚式の形は、今日でも古式通りのものから本人を中心とした新しいスタイルのものまでありますが、おおよそ次の三通りに分けることができます。
 (1) 結婚式も披露宴の席上で一般参会者の前で行う方法
 (2) 結婚式だけ自宅で挙げ、披露宴はもよりの料亭などで行う方法
 (3) 結婚式は、仲人と家族のみで行い、披露宴を別室で行う方法

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 式を行う座敷の床の間には、日の出、松に鶴、松竹梅、鶴と亀、蓬莱山などのおめでたい図柄の掛軸を飾ります。
 掛軸の前に、二重ねの鏡餅を三方の上にのせ、その中心に老松の枝を一本飾ったものを中央に置き左右に瓶子(お神酒を入れたもの)を置きます。瓶子に並べて、向って右に鳥、左に魚をかたどった置き物を飾りますが、これらがない場合には、米と塩または鯣、昆布など干物をおきます。
 鏡餅の前に「のし三方」を置きます。のし三方には長のし五枚または七枚をしき根元のほうに餅をのせます。
 のし三方の右に、長柄銚子(雌蝶) 左に提子(雄蝶)を並べます。ほかに島台(洲のある浜べをかたどった洲浜台に松竹梅や尉と姥、鶴亀などの形を飾ったもの)や相生の松(雄松と雌松)を活けた花生けを飾ったり、結びこんぶ・巻きするめ・かち栗などの肴をそなえたりする地方もあります。床柱の前に、三つ重ねの土器をのせた三方をおきます。
 自宅での結婚式は、普通、三三九度の盃(三献の儀)と親子の盃、親族の盃の儀から成っています。
 定められた時刻がきたら、まず、両家の親兄弟、親類、雄蝶・雌蝶を扱う少年少女の酌人などが式場にはいって着席します。そして、新婦が媒酌人夫人にともなわれて入場し、床の間に向かって左側に座り、介添人、媒酌人夫人の順序に座ります。
 つぎに新郎が媒酌人にともなわれて入場し、右側に、新婦と媒酌人夫人にそれぞれ向い合った形で座ります。並び方は、新郎側が、新郎、媒酌人、少し下ったところから新郎の両親、兄弟、親類の順に、新婦側か、新婦介添人、媒酌人夫人、少し下ったところから新婦の両親、兄弟、親類の順に並びます。
 全員が定められた席についたら、媒酌人が「これより三献の儀を執り行います。」と宣します。これにより、参列者一同が一礼を交わしたあと、雄蝶・雌蝶によって三三九度の盃が行われます。
 三三九度の作法は、三方にのせた三つ重ねの土器の一の盃で新婦三献、二の盃で新郎三献、三の盃で新婦三献の順で終ります。この盃ごとに合せて、謡曲の「高砂」の一節を媒酌人または謡曲師が謡います。三献の順序は、地方によって新郎から始めるところもあります。
 指輪交換をする場合は、盃ごとのあと行います。
 三三九度の盃が終わりますと、新郎・新婦は別室にうつります。
 つぎに親子の盃は、床の間を正面にして、向って左側に新婦、介添人の順に、向い側に新郎の父、母の順に座り、新郎の父から新婦、新婦から新郎の父、ついで新郎の母から新婦、新婦から母へという順に盃を進めて親子の盃を終ります。
 つぎに親族の盃に移り、室の右側に上座から新婦の父、母、伯父、伯母、兄弟姉妹の順に並び、左側に、新郎側は、向い合って座り新郎側の末席に新郎・新婦が座り、媒酌人夫妻は式の間の中央末座で、右に雄蝶、左に雌蝶が座ります。
 親子の盃、親族の盃も最近はだいぶ簡略化され、全員の盃に、雄蝶・雌蝶が酌をして回り、酌を終ったところで、媒酌人と参列者一同とがいっしょに、「おめでとうございます」と祝う方法が一般化されてきております。このあと、媒酌人が新郎の親族を先に新婦の親族をあとから紹介します。
 式が終ったら、新郎・新婦は、揃って先祖の霊に礼拝し、挙式の報告をします。
 そして、氏神さまに一同揃って参拝し、すべての儀式は終わります。

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