婚約期間中のマナー

 婚約してからの交際は、完全に結婚を前提としたつき合いですので、相手をより深く知り、相互の信頼感や愛情を育てるとともに、結婚の準備や将来の生活生計の準備を共同で進めてゆく期間です。
 そして、できるだけ、相手の家族との交流を考えて双方の自宅を中心に行き来しながら、新居に間することを決めたり、結婚式や新婚旅行の打ち合せをしたりして、ふたりだけで独走することのないよう心がけなければいけません。

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 相手の家族との交流は、結婚後に少しでも人間関係を円滑にしてゆくために必要なことです。結婚すれば自分にも家族になる人達ですので、家族とのつきあいの中でその家庭の雰囲気を知り、家族の人柄を徐々に理解し、親しさを深めてゆく努力をすることが大切です。相手との話題の中から家族の誕生日とか、教育過程にある弟妹の進学、卒業などのことを聞いた時は、よく覚えておき、その折々にお祝をあげるなどの心くばりはよろこばれるものです。大げさなものでなく、女性ならば手作りのケーキ、手芸品など心こめた品は、その人の新しい一面がうかがえ好意も一段と深まることになるでしょう。
 この段階ではまだ相手の家族の一員ではないのですから、親しさが過ぎて無遠慮に立ち入りすぎたり、あまりなれなれしい態度や言葉づかいは、心しなければなりません。特に相手の両親の呼び方に注意しましょう。
 デートの際、男性が注意することの一つとして、帰宅があまり遅くならないうちに女性の家まで送り、先方の親ともその目の話などして帰ります。ただし、深夜になったような時は、家へあがるよう進められても辞退して帰ります。
 おたがいの親しい友人を婚約者に紹介することも大切です。当人どうしでは気のつかなかったことを、友人を通じて、理解をより深めることもできます。この際友人側としては、ふたりの仲をこわすような言動は特に慎しまねばなりません。将来の夫の親友は、紹婚後もおつきあいし、何かと力になって頂くこともありますので、女性としてはそのつきあいを大事にするよう努めましょう。ただし、婚約前から特別に親しくつき合って、人の誤解をうけるおそれのある異性の友人は、紹介をしないほうがよいでしょう。
 ふだんでも勤務先への私用の電話は、急な用事の時や、その他やむを得ない用事以外はさしひかえるのがエチケットです。婚約した間柄でもみだりに相手の勤務先へ電話したり、尋ねていったりするなどはかえって相手の迷惑になり、困らせることにもなりがちです。帰宅した頃に自宅へ電話するなり、仕事の邪魔にならないような時間、場所を考えるとか方法はいろいろあります。要は、公私の別をわきまえてするということが肝要です。
 婚約を解消するには、それ相当の正当な理由がなければなりません。たとえば、よほど破廉恥な行為があったとか、家庭生活を送るには適さない悪性の病気にかかっていたというようなことでもないかぎり、正当な理由とはなりえないでしょう。
 しかし、よく考え、両親とも相談し、この結婚には不安のみ多く、決心しかねると判断した場合、なるべく早く、仲人を通して、また仲人がいない場合は、双方を知る第三者を間に立てて、相手にはっきり理由を伝えて納得してもらうようにします。世間体や相手の体面、紹介者の面子などを考え同情や妥協で結婚するのは、自分が不幸になるばかりでなく、相手をも傷つけ、たいへん無礼なことになります。
 婚約を解消したら、結納品や婚約のために交換した金品は、おたがいに返却しますが、仲人がいる場合は、仲人を通じて、仲人のいない場合は、双方を知る第三者を通して返却します。
 この際、いやな役目を引き受けてくれた仲人や第三者には、解消を申し入れた側は、十分な謝礼を添えて、お礼とお託びをするのが礼儀です。
 正当と認められる理由がなくして、婚約を解消するのであれば、相手方が、結婚のために用意した結婚支度金や結婚の予定によって会社を退職していた場合の損害、結婚後住むつもりで借りたマンションの権利金などの物質的損害はもとより婚約解消によって披った精神的打撃の損害なども賠償しなければなりません。そして、正当な理由もなく、婚約を解消したのですから、自分の贈った結納などの返還を求めることはできません。
 婚約を解消したら、婚約を知っている親戚や友人には、必ず、婚約解消の通知を出すか、または口頭で伝えます。受けた祝いの品がある場合には、簡単に婚約解消の旨を伝え「お返しします。」とは言わずに「お納め願います。」と持って行きます。この際、理由は説明しないのがエチケツトで、相手もその理由を強いて聞くことはさけます。

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