交際の求め方と断り方

 見合いの後で交際を希望する場合には、仲人に、先様さえよろしかったら、しばらく交際させていただきたい。旨の連絡をし相手の返事を待ちます。
 これは正式に仲人宅に訪問しておこなうのが普通ですが、電話で連絡しても失礼にはなりません。
 そして、先方も同様の考えでしたら交際が始まります。
 昔とちがい現代では、見合いと結婚との間に交際期間というのがありますので、直接相手に連絡し交際の申込みをしてもかまいませんが、仲人には必らず報告しなければなりません。これは、最低限のエチケットと心得てください。
 双方とも交際を断る場合は、問題がありませんが、一方が交際を希望し、他方が断る場合は、特に慎重な言葉を選んでください。というのも、相手の立場をよく考え、プライドを傷つけるような理由は絶対にいってはいけません。
 そして、この場合多少のウソをついてもかまいませんから、自分をなるべく卑下したような理由をいいます。たとえば「大変すばらしい人ですが、食べものや趣味がちがうようなので、とても、先さまのお気に入るようには、できないように思いますので」「お美しく、明るく、よくおできになるお嬢さまでございますが、何分本人がもう少し背の低い人がいいなどとわがままをいいまして」等と相手の自尊心を傷つけず、やんわり断るのがコツです。
 また、仲人も、断りを言われる方も、あまり深く理由を聞かず、次の機会を待つゆとりがほしいものです。
 交際を初めるにせよ、交際を断るにしろ、見合いが終ったら、その日のうちに仲人にお礼の電話をし、労をねぎらってください。
 たとえ、仲人が見合後の交際は本人の自由意思で進めてもらってよいとの連絡があっても、交際中の経過報告は必らずしましょう。仲人に対するエチケットです。

スポンサーリンク

 見合い後の交際は、結婚相手としてふさわしいかどうかさらによく知り合うためのもので、いねば見合いの延長のようなものですから一般の男女交際とは違います。結婚を前提とした、節度ある交際とし漠然とデートを重ねてはいけません。生涯の伴侶という意識から次第に愛情の育つこともあるでしょう。何れにしてもお互いに責任ある行動をとり次の段階へ進むべきです。見合い後の交際があまり長すぎるのは感心しません。交際がながびくと深入りしたりして断りにくくなる事もあります。せいぜい二、三か月程度が適当ではないかと思います。
 見合いのあとの男女交際で守るべきエチケットについては、共学で異性との交際に慣れている現代の若い方に対しことさら取り上げるまでもありませんが、特に気をつけてほしい点について二、三挙げてみます。
 まず、あらゆる場合のエチケットの基本ですが、身だしなみをよくし、清潔にすることは、男女交際の場合も同様です。言葉づかいは男女とも正しく、ていねいな言葉を用いるように心がけます。相手を尊重する気持があれば、自然に上品な言葉づかいが出てくるはずです。すこし親しくなったからといって、粗野な言葉づかいやなれなれしすぎる言動は相手からその育ちや品性を疑われかねませんしせっかく相手の心にめばえかけた愛情をつみとる結果にもなりかねません。
 結婚を前提として交際しているのですから、相手の生い立ちや家庭の事情など、詳しく知りたいのは当然ですが、露骨に根掘り葉掘り間きたがるのは失礼ですし不愉快なものです。立場をかえれば相手もまたこちらについて知りたがっているはずですから、まず、機会をみて、自分の方から家庭の事情など詳しく話し、相手が自発的に話してくれるのを待つのがエチケットです。
 見合い後の当人どうしの交際では、デートをするのが多いようですが、デートで注意したいのは、待合せ時間に遅れないようにすることです。約束の時間に二〇分も三〇分も遅れてきて、平気でいるような人もあるようですが、これは交際する以前の問題で社会人として失格です。遅れる心配のあるときは、連絡のとれる場所を選ぶか連絡方法を話し合っておくとよいでしょう。
 また、デートも、最初のうちは、できるだけ夜間を避けましょう。仕事の都合などで、夕方から夜にかけてのデートの場合でも、帰りは、あまり遅くならないよう、男性が注意しなければなりません。遅くとも十時頃までには、女性を家に送って行くのが、結婚前の男性のエチケットです。
 見合い後の男女交際では、当人どうしでデートを繰り返すだけでなく、ときには、おたがいに、家庭に招いて、双方の家族とも理解をふかめあうようにすることが大切です。
 ただし、用事などで相手の家の近くを通りかかったからといって不意に相手の家を訪問するようなことは避けるべきです。電話で相手の都合をきいてから訪問するのは、男女交際の場合に限らず日常当然の礼儀です。
 交際をはじめた場合、土曜日、日曜日になってもデートの申し込みがないと、お話が駄目になるのではないかと心配する女性も少くありません。男性は土・日が必ず休みとは限らず、仕事に追われている人もいます。こんな時、お互いに、電話や手紙を利用したら如何でしょう。次のデートの誘いまでだまっているよりは、よけい思いが深まって、好結果をうむことにもなりましょう。
 見合い後の男女交際は、仲人ぬきで、二人の都合で、どんどん、すすめていってよいわけですが、交際申のお互いの気持や経過については電話でもかまいませんから、仲人に報告するように心がけましょう。
 ただし、直接本人どうしが話し合って解決できるような問題まで仲人をわずらわせるようなことは控えるのが礼儀です。
 何回かデートを重ね、結婚してもよいと決心が出来ましたら、仲人をとおして婚約へと進みますが、プロポーズは男性から女性に直接してあげる方がよいと思います。逆に、どうも思わしくないと結論が出ましたら、一日も早く仲人に告げて、すぐに交際を打ち切ります。断りにくいからといって、ズルズルつき合っているのはいちばんいけません。

冠婚葬祭
結婚と法律の関係/ 結婚するには制約が必要か/ 再婚するには一定の期間が必要/ 結婚は見合いか恋愛か/ 国際結婚をするには/ 夫婦でも財産を別々に分けられるか/ 縁談は誰にどのようにして頼むか/ 縁談を依頼された時は/ 見合い写真で注意することは/ 仲人の役割/ 見合いの日時、場所の決め方/ 見合い費用の負担/ 見合いの進め方/ 交際の求め方と断り方/ 交際後に求婚するときと結婚を断るとき/ 結納とは/ 結納の品にはどのようなものがあるか/ 結納金はどの程度か/ 使者を出す場合の結納品の納め方/ 仲人宅の場合の結納品の納め方/ 結納の日の服装と結納後の供応/ 婚約披露パーティーの仕方/ 婚約期間中のマナー/ 結婚式の経費のたて方と式場の選び方/ 披露宴の招待客の範囲と世話役の依頼/ 結婚祝いの選び方/ 嫁入り道具の選び方/ 挙式前の心得/ 結婚式での装いは/ 神前結婚式の挙げ方/ 仏前結婚式の挙げ方/ 教会結婚式の挙げ方/ 自宅結婚式の挙げ方/ 人前結婚式の挙げ方/ 結婚式後と披露宴/ 披露宴の受付でのマナー/ 結婚披露宴の招待客の装い/ 出席できなくなったときと祝儀の贈り方/ 結婚披露宴の演出と司会者の心得/ 結婚の法律上の手続きは/ 結婚後の挨拶回り/

        copyrght(c).冠婚葬祭専科.all rights reserved

スポンサーリンク