見合い費用の負担

 見合いの費用は、今日では当事者双方が負担するのが常識となっています。以前は、男性側が負担するのが建前となっていましたが、古いしきたりのなごりのようで現在ではあまり行われていません。負担は、双方で折半とするか、あるいは付添人など出席者の数によって頭割りにするといった場合が多いようです。
 喫茶店などで軽くお茶程度ですませる場合には、男性側が費用をもってもかまいませんが、女性側も対等な立場で見合いをしているのですから、それが当然という態度をとらず、一応は、「私どもの分はお払いいたします。」と申し出ます。それでも男性側が支払うというなら、「それでは、お言葉に甘えまして」と答えればよいでしょう。
 当日、料亭やレストランなどを利用するときは、双方がレジの前で計算し合ったりするのは見苦しいものですから、その場は一時仲人に支払っていただき、あとで双方で出し合ってお返しするか、あるいは前もって仲人にお金を渡して支払いをお願いするのがよいでしょう。
 また、仲人の自宅で見合いをする場合は、まず、当日の費用は両家で分担させていただきたい旨申し出、仲人からその額を示されたら、それを幾分上回る金額を双方で折半して出します。もし、仲人が心配はいらないからと辞退されたら、それに相応する手みやげを持って行きます。
 また、男女どちらかの家で行う場合は、他方はその家に招待された形になりますので、仲人と相談して、相応の手みやげを待って行くとよいでしょう。
 なお、この見合いの費用とは別に、骨を折ってくださった仲人には、縁談がまとまったときはもちろん、不首尾に終わったときでも相応のお礼をするのが礼儀です。

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 見合いの当日には、仲人夫婦は、定刻より少なくとも二十分ぐらい前には見合いの場所に出向いて、双方の到着を待つようにします。見合いの場所によっては仲人が、双方のうち一方と同道する場合もありますが、やはり、他方を待たせることのないように、定刻の十分から二十分ぐらい前までに見合いの場所に着いているようにします。
 さて、会場についたら、仲人は、前もって、座席を決めておかなければなりません。最近は、喫茶店などで和やかに談笑する形も多くなっていますので、昔流の席次の上下よりも、部屋の構造や光線の具合いを考えて、本人たち、特に女性が真正面からまぶしい光線を受けたり、逆光線で肝心の顔が陰になったりすることのないように配慮しておきます。
 ただし、床の間のある和室で見合いをする場合は、ある程度作法にしたがわなければなりません。当事者と仲人だけの場合は、床の間に向かって右側に男性と仲人(夫)、左側に仲人(夫人)と女性が座ります。双方に付添い人が一人付いている場合は、床の間を背にした上座に仲人(夫)、反対側に仲人(夫人)、床の間に向かって右に男性と付添い人、左側に付添い人と女性が座ります。また、両親が付添っている場合は、床の間を背に仲人(夫)、反対側に仲人(夫人)、床の間に向かって右側に男性をはさんで両親、左側に女性をはさんで両親が座ります。当人どうしは、できれば正面で向き合うよりも、斜めに座った方が、照れずに話がしやすいものです。
 洋室では、出入口から遠い方か上座とされています。マントルピースがあればそこに近いところ、また、ソファは長い方が上座と心得ておけばよいでしょう。
 喫茶店などの場合は女性を壁際の席にした方が、気分が落付いてよいようです。
 双方が席に着いたら仲人は、まず、双方の紹介をします。
 男性側を女性側に、ついで女性側を男性側に紹介するのがしきたりですが、あまり形式にとらわれず、遅く着いた方を、先に来ている方に紹介するのが自然でしょう。
 見合いの席では、紹介にしても挨拶にしても、仲に立つ人があまり形式にこだわりすぎますと、双方とも打ち解けず、見合いそのものが、型どおりに終わってしまうきらいがあります。仲人は常に、その場の雰囲気をほぐすような配慮を忘れないことが大切です。
 つぎに、仲人から紹介されたら、まず、男性本人が、女性本人に向かって、「○山△夫でございます。どうぞよろしくごと名乗って、おじぎをすると、女性本人「△川○子でございます。どうぞよろしくごと名乗って、おじぎを返します。つづいて、男性本人が、女性の付添いに向かって、「初めまして、○山△夫でございます。どうぞよろしく。」と名乗って、おじぎをすると、女性の付添いも、「初めまして、△川○子の父でございます。どうぞよろしく。」と名乗って、おじぎを返します。つづいて、女性本人が、同様に、男性の付添いに挨拶すると、男性の付添いもまた、同様に挨拶を返します。最後に、男性の付添いが女性の付添いに、同様に挨拶すると、女性の付添いも挨拶を返して、初対面の挨拶を終わるわけです。

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